• <Video downloads>
  • 石窟庵

    世界遺産 「石窟庵と仏国寺」 ナレーション:石窟庵は仏教文化の最高峰といわれる作品である。信仰心を形にしていると同時に、科学的な面でも驚くべき文化財である。

    石窟庵は360の石を組み合わせて内部に空間を作り、外側を土で覆った人工的なつくりとなっている。

    さらに石像の各部は均等に配分され、バランスに優れている。

    何より注目を集めるものは、微笑みを薄く浮かべた本尊仏である。

    石窟庵の本尊仏は釈迦牟尼仏であり、邪悪な誘惑を退け、悟りを得た瞬間の様子を表現している。

    また、顔の表情から指先まで完璧なシンメトリーをなしている。この芸術的達成は、緻密で数学的計算に基づいて設計されたものだからこそ可能であった。

    石窟庵は風通しと採光、温度と湿度に至るまで、すべて自然の力で調節できるように設計された建築物である。

    石窟庵の本尊仏は釈迦牟尼の悟りを得た瞬間を表現しているが、仏国寺は建築という手段を通じて仏教の世界を現実世界に見事に実現している。

    とくに、多宝塔と釈迦塔の場合、三国が統一して高句麗や百済出身の職人たちが新羅において作った作品だという記録が残っている。つまり、これらの作品は、三国文化が融合したものというアイデンティティを持つ。

    仏教における理想郷の浄土を、仏国寺は現実世界で形象化している。まず、心を一つにして仏陀のところに参るという意味を持つ「一柱門」を通り過ぎると、四天王の守る門が現れる。

    次に現れる大雄殿には、現実世界を見守る釈迦牟尼像が安置されており、極楽殿には死後の世界を司る阿弥陀仏像が安置されている。

    この二棟の建物を見比べると、極楽殿より大雄殿がより大きく、高く建てられている点が注目に値する。

    これは、死後の世界より現実世界を重視したことを物語っている。

    良く磨き上げられた様々な形の石材により華やかに築かれた石造の基壇部、青雲橋・白雲橋などの石造物は、構造と造形の面で非常に美しく表現されていて、当時の石造建築技術の真髄を極めたといえる。

    石窟庵和佛国寺被认为是新罗全盛时期的顶级杰作,在造型计划中涵盖了建筑、数理、几何学、宗教、艺术,来看一下形成韩国文化之原型的新罗时代的魅力吧。

    新羅時代の全盛期に作られた最高傑作という評価を得ており、その造形計画において建築・数理・幾何学・宗教・芸術が総合的に調和した石窟庵と仏国寺は、韓国文化の原型といえるかもしれない。ここでは、新羅時代の文化の結晶を目の当たりにできる。

    インタビュー:池炳穆(チ・ビョンモク)/所長(国立慶州文化財研究所)

    一つの時代の文化遺産が、あらゆる分野においてすべて保存されている場所は、慶州が唯一だといえます。

    慶州には御陵、宮殿、古墳、寺院など、新羅時代にあったあらゆる文化遺産を見ることができるので、まるで野外博物館のような性格を持つ都市だというのが最大の特徴です。