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高敞・和順・江華 支石墓遺址 (2000)
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高敞・和順・江華 支石墓遺址1

コインドル(支石墓)は先史時代の石造墓の一種で英語ではドルメン(Dolmen)という。コインドルは巨石記念物の一つでピラミッド(Pyramid)、オベリスク(Obelisk)などエジプトやアフリカ大陸の各種石造物とイギリスのストーンヘンジ、フランスのカルナックの列石などが巨石文化の産物である。

韓国の青銅器時代の代表的な墓の一つであるコインドルは世界的な分布を示しており、各地域で時期と形態が異なっている。

東北アジア地域が世界的な分布圏で最も密集した地域であり、その中でも韓国が分布の中心地域といえる。韓国には全国に約30,000余基近くのコインドルが分布していることが知られおり、中でも世界遺産に登録された高敞・和順・江華コインドル遺跡(Gochang,Hwasun and Ganghwa Dolmen Sites)は分布の密集度、型式の多様さにおいてコインドルの形成と発展過程を究明する重要な遺跡で、ヨーロッパ、中国、日本と比べることができない独特の特色を持っている。

またコインドルは先史時代の文化様相を把握することができ、さらには社会構造、政治体系はもちろん当時の人々の精神世界を窺うことができるという点で先史時代研究の重要な資料となる保存価値の高い遺跡である。コインドル遺跡は2000年12月世界文化遺産に登録された。

• 高敞コインドル遺跡

全羅北道高敞郡竹林里と道山里一帯に梅山村を中心として東西約1,764mの範囲に442基が分布しており、韓国で最も規模の大きなコインドルが群集している地域である。10トン未満から300トンにも及ぶ多様な大きさで、卓子式、碁盤式、地上石槨型など多様な型式のコインドルが分布している。

• 和順コインドル遺跡

全羅南道和順郡道谷面孝山里と春陽面大薪里一帯の谷に沿って約10㎞にわたり、500余基のコインドルが群集して分布しており、最近発見され保存状態は良好である。またコインドルの築造過程を示す採石場が発見され、当時の石材加工技術、築造、運搬方法などが確認できる遺跡として評価される。

• 江華コインドル遺跡

仁川広域市江華郡富近里、三巨里、鰲上里などの地域に高麗山の麓に沿って120余基のコインドルが分布している。ここには長さ 7.1m、高さ2.6mの韓国最大の北方式コインドルがあり、韓国のドルメンの平均高度より高い海抜100m-200mまでコインドルが分布している。

高敞、和順、江華の先史遺跡は巨大な石造で造られた2000~3000年前の墓や葬礼儀式の記念物として先史時代の文化が最も集中して分布しており、当時の技術と社会現象を最も生き生きと見せてくれる遺跡である